感謝の気持ちを忘れずに

　平成から令和へと時代が代わりました。少子高齢化が一段と加速する令和の時代が人にやさしい、子どもたちにとっても希望が持てる時代であって欲しいと切に願っています。
　私たちの法人は、児童養護施設と保育所を設置・運営しています。そして、法人の基本理念を「キリストの愛と光によって導かれた子どもたちの尊厳と幸福を目指します」としています。私たちは、どんな時代であろうとも子どものことを第一に、子どもたちが光り輝き続けることができるような法人・施設でありたいと思っています。
　子どもたち一人ひとりを大切な存在として受け止め、慈しみ、支援していこうとする私たちの施設風土及び職員の姿勢は、シスター（修道女）が体現してきた連綿と続くカトリックの精神に根差しています。そして、私たち職員の大きな拠りどころは多くの方々の温かいご支援を頂いており、そのご支援に少しでもお応えしたいという想いです。児童養護施設一関藤の園は、8年前の東日本大震災で園舎が大きな被害を受け、子どもたちが安心して暮らせなくなりました。どのように修復したら良いのか、途方に暮れていたときに国内をはじめ世界中から温かいご支援を頂き新しい園舎を再建することができました。再建から6年が経った今でも当時のことを思い出すと胸が熱くなり感謝の気持ちで一杯になります。そして、今もなお温かいご支援を続けて頂いております。私たちは、支援して下さった皆様に何もお返しすることができませんが、感謝の気持ちを忘れずに、これからも子どもたちの幸せを願いながら子どもたちに寄り添い続けていきたいと思っています。
　6年前の今日、6月28日は、一関藤の園の再建を祝う改築落成式があった日です。

法人理事長　中西　秀吉