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社会福祉法人制度改革と近江商人の教え
社会福祉法人制度改革が来年4月から本格的に実施されます。改革は社会福祉法人の公益性や非営利性を確保する観点から制度を見直すものであり、経営組織のガバナンスを強化し国民に対する説明責任を果たすとともに地域社会に貢献する法人の在り方を徹底するというものです。
私たちは、改革の主旨を理解しその準備を進めなければなりませんが、今般の法改正が本来の社会福祉法人の在るべき姿を求めるならば、第一義的に福祉サービスを提供する施設職員の満足度を高めることが肝要だと考えています。福祉サービスの担い手である施設職員が疲弊していては良いサービスを提供することができないからです。利用者や地域社会の満足度を高めるとともに施設職員の満足度を高めることが大切です。しかしながら、実態はどうでしょうか。施設職員に求められることが多くあっても、施設職員が求めることには厳しい状況が続いています。
かつて、近江商人は「売り手よし 買い手よし 世間よし」の思想や行動哲学を持って商いをしていました。この「三方よし」の教えが、今の社会福祉法人制度改革に必要ではないかと考えています。利用者と地域社会、そして施設職員の満足という三方のバランスが取れるような制度改革を望むと同時により良い社会を次世代に繋いでいくために、今私たちが出来ることを誠意を持って積み重ねていきたいと思っています。
法人理事長 中西 秀吉